コストについて

原発についてまだ書くのかと思うのだけど、基本的に「反・脱原発」なんですよね。私。

 

さて、原発推進派の「原発はランニングコストが安い」に対して、「発電所の建設と廃炉と廃棄物の保管を考えると安くない」という反論を見かけます。

でもね、これって議論がかみ合ってないんですよね。

だって、既存の原発のランニングコストの話の反論に建設費乗っけちゃダメでしょ。

どういうことかというと、建設費は発電をしようがしまいがかかるんです。廃炉費用もです。

もちろん、今すぐ廃炉した場合としばらく使っていた場合とで費用が変わるならその差額はランニングコストに入るべきでしょうけどね。例えば廃棄物は既にあるものの費用はどうしようもないですが、原発が止まっていれば廃棄物は生産されませんから余計な費用は掛かりません。この分もランニングコストに入ってもいいかもしれません。ただし、今言ったような今さらどうもできない費用というのがあるのです。

 

また、「原発は夜間は余ってるから揚水に使っている。もったいない」なんて話もありますが、現在は火力で揚水発電の水を上の池に持ち上げているのだから、そして、揚水がないと電力が本当に足りないのだから仕方ないですよね。まぁ、さすがに揚水の話をする人は減った気がします。

 

ちなみに先ほどのどうもできない費用というのをサンクコストといいます。

もちろん、これから造る発電所の話のなかでは建設費やら廃炉費用やらを入れるのはOKですよ。造らなければ廃炉にもしようがないですし。ただし、既存原発の話をするときには話が違うのだよと思っていただければなと。